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2014.06.11.「緑の防波堤」 朝日新聞 14.06.07.


大津波にも強い堤防をつくるとして、国土交通省が整備に乗り出した「緑の防潮堤」で、試行錯誤が続いている。
最初に手がけた岩沼市で、植えた常緑広 葉樹の半数程度が枯れてしまったからだ。
従来海岸に植えられてきたマツ林か、鎮守の森のような広葉樹林か。
同省は樹種の見直しを検討している。

さきがけの岩沼、半数ほど枯れる

東日本大震災で大きな被害を受けた岩沼市下野郷。海と陸側を隔てる高さ7・2メートルのコンクリート防潮堤のうち、約100メートルの区間で、斜 面が土に覆われていた。
目をこらすと、数十センチの細い枝がほぼ等間隔で立っている。
緑の葉をつけたものは少なく、半数程度は地上部が枯れている。

昨年6月、市民が参加し約7千本の苗木を植えた。タブノキやシラカシ、スダジイなど高木になる常緑広葉樹やマサキなど低木の広葉樹類。震災前、こ の海岸に植えられていたクロマツではない。
宮脇昭・横浜国立大名誉教授が提唱する、土地本来の多様な広葉樹林を育てる「いのちを守る森の防潮堤」の考え だ。

国土交通省はこの「緑の防潮堤」を、岩沼市と山元町の沿岸計12キロで、15億円をかけて整備する。
ところが最初に手をつけた岩沼市で、苗木の多くが1年たった今も、ほとんど成長していない。国交省東北地方整備局によれば、昨夏の台風で高潮に襲われた影響もあったという。
先月末に現地を訪れた宮脇氏は「もともと(海の近くで生育が)難しい所なので、防潮ネットを張って育てるべきだった。ただ、残ったタブやシイからは新しい芽が出ている」と話し、時間をかけて見守るべきだと訴えた。

だが、東北地方整備局が2月に開いた事業評価監視委員会では、厳しい意見が相次いだ。黒沢高秀・福島大教授は「東北の海岸では常緑高木林を育成す る技術が確立しておらず、防災林になるには百年単位を要する」と指摘。
「植樹技術が確立し、成長が早い針葉樹のクロマツを基本とするのが妥当だ」とした。 委員会も、植生について専門家の意見をよく聞くよう注文をつけた。

整備局は今秋、岩沼市蒲崎地区の海岸で、2カ所目となる緑の防潮堤の整備を始める。常山修治河川調査官は「樹種をどうするか内部で検討中。林野庁 とも連携して進めたい」と話す。
それぞれ100メートルほどの範囲で、常緑広葉樹とクロマツを植え、数年かけて比べる案も浮かんでいる。

広葉樹?クロマツ? 「検証ないまま推進」

海岸林は、農地や集落を潮風や砂から守る役割も持つ。どんな植生がふさわしいかは、専門家の間でも議論が起きている。
仙台湾岸では江戸時代以降、クロマツが植えられ、白砂青松の風景が受け継がれてきた。震災ではその多くが流され、県内の海岸林被害は、被災地最大の1400ヘクタールに及ぶ。
国有林を管理する林野庁は、根が深く張っていなかったために倒れたと分析。震災後、海岸で高さ2~3メートルの盛り土を施し、従来通り潮風に強く成長が早いクロマツを中心に植え、復旧を進めている。

これに対し、宮脇氏は、マツの単植林ではなく、その土地本来の様々な常緑広葉樹が交じった森を育てるべきだと提唱。各地で市民参加型の植樹運動が広がるほか、一部の自治体もとりいれている。
この現状に対し、日本学術会議は「どちらが持続性のある海岸林か、検証がないまま海岸林の復興が進められている」と指摘する提言を4月にまとめ た。
学術会議の分科会(委員長・石川幹子中央大教授)が仙台湾岸の植生を調査。それをもとに、地域ごとの生態系を踏まえた多様な整備・保全に転換すべきだ とした。

(石橋英昭)

《緑の防潮堤》

 巨大防潮堤への批判が強まる中、自然環境や景観への配慮をうたって国交省が新たにうちだした。コンクリートでつくった防潮堤の陸側斜面に土を盛 り、木々を植える。
数十年から百数十年に一度クラスの津波はコンクリートの防潮堤が防ぐと想定。それを上回る規模でも、根を張り巡らせた木々が津波の勢い を弱め、避難までの時間を稼ぐと見込んでいる。

なぜ枯れているか検証されたかどうかは、この記事ではわからない。
植えた苗木が短期間で枯れたのは何故か。
潮が原因と言えば簡単だが、本当にそれだけか?
盛土に問題はなかったのか?
苗木に問題は無かったのか?
植え方に問題は無かったのか?

クロマツか広葉樹か?も重要な問題ではある。
クロマツによる海岸林は、先人の経験の結果によるものだと思うので、
個人的にはクロマツ先行派ではある・・・。

しかし、まずは枯れた原因を徹底的に調査分析すべきだと考える。

この問題、「クロマツか広葉樹か」以前の問題である気がしてならない。

枯れた原因は、簡単に処理されてしまうことが本当に多い。

専門家の分析に期待したいところです。